はつこい文庫

ゆるいブログです

Dear my innocence

ずっと一緒にいてくれるのだと心のどこかで思い込んでいた。それは正解であり間違いだった。CDの中にいる君は紛れもなくあの日すきになった君でこれからもずっとわたしと一緒にいてくれるけど、現実世界の君はアイドルを辞める。ずっと一緒にはいてくれない。いつか来るだろうと思っていた日が、まだ先だろうと思っていた日がついに、ついに来てしまった。

 

 

 

いつが最後かなんてわからないから、って言ってリアルタイムで音楽番組を見ていて本当に良かったと思った。最後の紅白は、最後だと思わないまま終わったけれど。シンクロニシティは日向坂でも欅坂でもNHKでもなく紛れもなく乃木坂の曲で、乃木坂だけで披露して欲しかった。最後ならば尚更。それだけが残念でなりません。

 

 

 

初めて逢いに行った舞台挨拶、初めて行った平成最後のライブでドームの中の光にあふれていたまいちゃん。握手会に行ったときに、7時間待っても行ってよかったと思えたこと。「まいやんだいすきだから、幸せになってください」と伝えられたこと。大きな瞳でわたしの話を聞いてくれて、「ありがとう」と泣きそうな顔で返事をしてくれたまいちゃん。まいちゃんにとっては何万分の一でも、円盤にならなかったライブでも、わたしのなかのかけがえのない一コマで、そのような人に出会えたことが人生の誇りです。流出した新聞記事を見たとき、公式からの発表をただただ待とうと思った。それを保存したであろう写真を貼り付けたともだちからのLINEは無視した。後悔はしていない。わたしの心をめちゃくちゃに荒らしていいのはわたしだけで、何も知らないあなたじゃない。わたしはずっとまっすぐ君を見てきたつもりだ。助けられた7年前の夏から、ずっと。

 


アイドル。かけがえのない星。アイドル。春を殺して光っている*1 もの。アイドル、終止符を打つことが決まっている光。ひとつの命が燃え尽きようとしている今、わたしにできることは一緒に走って一緒に燃え尽きることです。卒業の決まっているアイドルは、終止符がどこかで打たれることが必ず決まっている。散るから美しいと言われる間、咲いている姿も愛しいことをわたしはこの7年間、君を見てきて証明してきたつもりだ。行かないで、置いていかないで。そう思うけど、君の選択を邪魔してはいけないからわたしは君にこれからもついていきます。君の選択を正しいと信じる世界を選択する。

 

 

 

幸せにしてくれてありがとう、ってこれから先の数ヶ月何回思うのかな。わたしを、わたしじゃないたくさんの人を幸せにしてきた君が今度が幸せになる番です。お願い、幸せになって。君が幸せになる景色をこれからわたしに見せてください。雑誌、歌番組、モバイルメール、ライブなどなど、追いかけられるものはできるだけ追いかけるつもりです。本番がはじまった。今までが本番じゃなかったわけではないけれど。たくさんのきらめきがみたい。君のアイドルとしての最期を見届けたい、この目で。できることなら見たくなんてなかったけれど。見届けたい。今死んだら君はわたしのなかでアイドルのままなのかななんてことを考えたりもしたけれど。だいすきな女の子、神さま、わたしの純潔。

 

 

 

いっしょに走り抜けましょ。アイドルの君も、アイドルじゃない君もだいすきだけどわたしの中でアイドルってとくべつだから。命を削ったきらめきを与えてくれた君にこんどはわたしが命を削る番。

 

 

 

灰になる。どうか、わたしとわたしを救ってくれた神さまが最期会えることを祈っておいてください。

 

 

 

 

 

 

 

*1: 大森靖子 ミッドナイト清純異性交遊